
※この記事は、「なんとなく今までのコナンの流れは知っているけど細かくは知らない」という方を対象にしています。世間では常識となっているネタバレを含んでいるので、全ての情報をシャットアウトして何も知らない”ゼロ”から「名探偵コナン」をお楽しみ中の方は読み進めるのをご遠慮ください。
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わたくし、中学生のときからかれこれ20年くらいコナン好きとして生きてきまして。
そしてこの度、ついに1巻〜最新巻セットをポチりました。
いや、好きなら今までなんで単行本持ってなかったの?という疑問、湧きますよね。
私にとってのコナンはアニメだったのですよ。
だから今まではアニメで楽しんでいたのですが。
サンデーで「あの方」の正体が明かされたとかなんとかというニュースを見て、
いよいよ謎が徐々に明かされていってクライマックスに向かっているんじゃね?
という空気を勝手に感じ取って、
その前に総復習だ!
と意気込み、ただ今94巻の歴史に挑みつつあります。

いま、コナンを読み返す意義
さて、ここで今一度「コナンを読み直す意義があるのかどうか、そしてそれは何か」ということを考えてみたいと思います。
「名探偵コナン」という漫画は、一話ないし数話完結で一つの事件を解決していくスタイルですが、その中にも一気通貫して「黒の組織との対決」というストーリーが脈々と続いています。
そして、その黒の組織に関連する描写がいろんな事件の話にちょっとずつ出てきていたりするのです。
そういうのをじっくり探しながら今後のクライマックスに向けたストーリーを予想したりまだ解かれていない謎を推理するのは、大変意義のあることではないでしょうか。
※個人的には「黒の組織関連回だけ読めばいいのでこの回をどうぞ!」というのは好きではありません。その話が関連回だと断定してしまった時点でネタバレを含むからです。
リアルタイムで推理を楽しめるのは今だけ
そしてこれが今「名探偵コナン」を読み返すべき最大の意義だと思うのですが、全ての謎が解かれる前にリアルタイムで推理に参加できるのは今しかないということです。
私はこれまで約20年間、ほぼリアルタイムで工藤新一・江戸川コナンと共にコナン世界を観て「こいつは一体何者や…」「これはどうなってしまうんだ…!」という推理やスリルを体感してきました。
黒の組織に関わりそうなことが出てくるたびにあーでもないこーでもないと思考を巡らせて、その伏線回収を待ち望んできたのです。
その昔ジョディ先生がイケイケだった頃、ジョディ先生の正体はベルモットなのでは…というほとばしる緊張感が漂っていました。
今ではちょっと抜けたところがあるお茶目なFBI捜査官です。
当時の話を今見ても、リアルタイムで見たときの緊張感は感じられないことでしょう。
赤井秀一なんか現実世界で言うと7年くらい死んでたらしいじゃないですか。
その7年もの間、赤井秀一は死んではいないと信じながら過ごしていたリアルタイムファンの気持ち、おわかりになりますでしょうか。
そして、バーボンの正体がわからなかったあの頃、沖矢昴・安室透・世良真純という当時めちゃくちゃ怪しかった3人の人物が登場し、我々の心をかき乱していたことを。
…今や映画の宣伝で思いっきりバーボンの正体が露わになっていますね。
ストーリーが進んでいくつかの謎が明らかになった今、コナンの楽しさは既に半減してしまっているのです。
それはこの先も同じ。
全ての謎が解かれてしまってからでは遅いのです。
クライマックスを迎える前、まさに今こそ、「名探偵コナン」を読み返す時なのでは!
その昔「あー、黒の組織の話がもうちょっと進んだらまた見ようかな」と思ってそのまま十数年経ってしまったあなた、今がその時です。
今こそ共に「名探偵コナン」の推理に参加して、いつクライマックスを迎えてもいいように準備しておきましょうぞ。