私は2006年から働き始めて、紙媒体の広告営業をしていた経験もあるのですが、そのときに決まって言われていたことがあります。
それは
「うち、ネットで広告やってるから!」
というもの。
インターネットが一般にも広く普及して、各業種各地域のポータルサイトがどんどんできていた時代です。
まぁネット広告、いわゆるWEB媒体を使うのは良いのです。
ただし「WEB媒体のメリット、デメリットも理解した上で使おうね」というのが私の見解です。
WEB媒体のメリット
まず始めに、WEB媒体のメリットから。
パッと思いつくところだと
- 紙媒体に比べてお金がかからない
- 工夫次第でどこまでもできる
- 顕在層にリーチできる
というものがあります。
誰でも低コストで世界中に情報発信できるのがWEBの魅力
1は、とくに広告費にお金をかけられない個人商店さんだと重要なポイントかと思います。印刷や配布コストのいらないWEB媒体は紙媒体と比べて圧倒的にコストを抑えることが可能です。
また、2に関しても、今はこのサイトでも使っているWordPress等のCMSやTwitter、Facebook、Instagramに代表されるSNS等も一般的で、個人でお金をかけずにどこまででも工夫して集客することが可能になっています。だれでも世界中に情報発信ができる。夢のある時代ですよね。
「顕在層にリーチできること」がWEB集客の最大のメリット
さて、私がWEB媒体での集客において一番重要だと思っているポイントが「3.顕在層にリーチできる」ということです。
人のニーズには「潜在ニーズ」と「顕在ニーズ」の2種類があって、ざっくり説明すると
- 潜在ニーズ…今ではないけれどもいずれ必要、欲しい
- 顕在ニーズ…今まさに必要、欲しい
というニーズです。
WEBは、ユーザーが「今そのとき欲しい情報」を探すために検索ワードを入れないと何も始まらない媒体です。
そのため、WEB媒体は「顕在ニーズがあり、すぐに来店しやすい層にリーチできること」が集客における最大のメリットだと思います。
WEB媒体のデメリット
こんな便利すぎるWEB媒体のデメリットが果たしてあるのか?
あるんです。
それは、
- 検索されてヒットしないとリーチできない
- 他と比較されやすい
- 口コミに左右されやすい
- 自分でやろうとすると手間がかかる
などなど。考えてみれば意外とあります。
ニーズが顕在化しないと検索されず、検索結果で上位表示されないと選ばれない
1は顕在層にリーチできるというメリットの裏返しです。ニーズが顕在化しないと検索されない。必要にならないと検索されない。
そして、必要になって検索されたときに起こること、それは…
検索結果で上位に表示されなければ選ばれない
ということです。
このため、WEB上で集客するにはSEO施策が必要になるのですが、すでに多くのお店がSEO対策を講じていて、検索されやすいワードで上位表示を狙おうとすると何百万もかかったりという場合もあります。
業種別ポータルサイトは便利だけどデメリットも
その問題を解消するために出てくるのが「業種別のポータルサイト」。
例えば「地名 飲食店(パスタ、ラーメン等)」で検索すると、検索結果の一番上にはだいたい食べログさんやぐるなびさんが出てきたりしますよね。
ああいうポータルサイトに掲載すれば、実質SEO対策いらずでWEB上で自分のお店を見つけてもらいやすくなったりします。
ただ、このポータルサイトへ掲載する際に問題となるのが「他店と比較されやすくなる」「口コミに左右される」ということです。
上記のことは差別化がはっきりしていればあまり問題にならないかもしれませんが、全てのお店がそうとは限りません。
結局、ポータルサイトに課金しまくって上位表示させる、というのが策として出てくるので、紙媒体より低コストだと思ってWEB集客しようとしても、結果的に広告費はそれなりにかかっていた、という状況になりがちです。
つきつめるとやっぱり「差別化」が重要
やはりつきつめると、「差別化をはっきりしてオンリーワンのお店づくりをすること」が集客には重要な気がしてきます。
そうすれば、話題になりやすくSNS等でも拡散されやすい。ネットでも検索されやすい。ファンがつきやすい。広告費をそれほどかけずに集客できる下地ができあがるのではないかなと思います。
次は紙媒体のメリット・デメリットについて詳しく書きます。