ひと晩くらい飲まず食わずでも命を落とすことはそうそうありませんが、忘れるとひと晩命がもたないかもしれない、それが体温を守る備えです。
人は、
夏の暑い時期でも
悪条件が重なると
数時間で
低体温になって
命を落とすおそれがあると言われています。※熱中症じゃなくて低体温です。
「夏の暑い時期でも」という条件なので、冬の寒い時期ならもっと短時間で命を落とすおそれがあるということです。
また、「悪条件が重なると」の悪条件とは、濡れたり風に当たったり、冷たいものに触れていたりすることです。
講座やワークショップで必ずと言っていいほどお伝えする内容なのですが、まだまだ「え!そうなんだ!」と反応される方も多いです。
東日本大震災では低体温でなくなった方や被害の報告も多く、政府もその後から低体温症への対策を強化しています。
※「東日本大震災 低体温」で検索すると色々な記事が出てくるので見てみるのおすすめです!
まずは低体温にならないことが重要
私は夏にうっかり濡れて風に当たって35.0度くらいの低体温になるのですが、そういうときはまずものすごい頭痛に襲われます。
我慢できずに声に出して「いたたたたたたたたたたたたた!!!!!!!!」と言ってしまうくらいにズキズキと痛みます。
「やば!熱出ちゃったかな!?」と思って体温を測ると35.0度…。「低体温の入り口だ」と思って最初のうちは布団に入るのですがそれだけじゃなかなか頭痛が治まりません。
だいたい、お風呂にゆ~っくり浸かってやっと治ります。(※低体温の状態からお風呂などで急に体温を上げようとすると危険なので本当の本当に低体温のときのケアはお気をつけください。)
私はこういう実体験をもっているので実感があるのですが、一度下がった体温を取り戻すにはものすごいエネルギーを使うことになります(布団にくるまるだけじゃなかなか体温が戻らない)。
ということは、大規模災害が起こった瞬間に身体が冷えている状態からスタートしてしまうと…
電気もガスも使えなくなっている確率が高いので、体温を上げる手段が狭まります。
それが冬の寒い時期だとしたら、命のタイムリミットが短くなるおそれもあります。
そう考えると、普段からなるべく体温を下げないようにあたたかく過ごすことは防災に繋がるんだなぁと気づきます。
普段から体温が下がらないように過ごそう(特に冬)
ということで、(特に冬は)
- 普段からあたたかく過ごせるように防寒をしっかりする
- 外での待ち時間はなるべく雨風が当たらない場所にする
など、体温が下がらないよう意識して過ごしておくことをおすすめします。
このあたりは、別記事で詳しくまとめましたのでご参照ください。
体温を守る備えを携帯しよう
そして、体温を守るための備えを携帯することも大切です。
体温を守るものがないと、数時間で命を落としてしまうこともあり得ます。それくらい緊急性の高い備えなので、季節に合わせて備えておくことを意識してほしいです。
SNSや記事、動画などで防災リュックや防災ポーチの中身が紹介されていますが、体温を守るものが入っていないものもまだまだ見かけます。
最低限いつも持ち歩く防災ポーチにはアルミシートを、また、時間によって気温が低くなりそうな時期には羽織るものやマフラー・ストールなどを追加したり防水/撥水のレインコートがわりになるものを入れたりと、季節によって体温を守るものを持ち歩くようにしておくと安心です。
頭からも体温は逃げていくので、帽子などもコンパクトなのに効率よく体温を守れるグッズとしておすすめです。
この記事を書いているのは春になったばかりの3月末ですが、まだまだ朝夜は冷えることがあったり、雨風もある時期なので、季節の変わり目も油断せず対策していきたいですね!