「防災って何から始めればいいの?」という質問をよくいただくので、それについてまとめてみたいと思います。
防災グッズも何もいらない、身一つでできることです。あ、紙とペンがあるといいかも。
ぜひやってみてください! もし同居のご家族がいるのであればご一緒に!
まずは自分の身の回りでどんなリスクが起こり得るかを想像する
まずは自分の身の回りでどんな災害・リスクが起こり得るかを想像します。
何に備えるかが明確になっていないと適切な備えはできません。
何に備えるかが明確になっていないと適切な備えはできません。
あ、大事なことなので2回言いました。入力ミスではないです。災害対策・防災とえば防災グッズや備蓄を用意することを考えがちですが、漠然と備えるのではなく、どんなリスクに対して備えるのかを明確にすることで効果的な備えとなります。
何に備えるのかを明確にするためには、できるだけ災害・リスクを具体的にイメージすることが重要です。
- 自分がよく過ごす場所(リビングや寝室、はたまた職場など)で大地震が起きたらどんなリスクがあるか
- 買い物や通勤中に大地震が起きたらどんなリスクがあるか
- 子どもを園に預けているときに大地震が起きたらどんなリスクがあるか
- 家にいるときに大雨・台風がきたらどんなリスクがあるか
- 外出中に大雨・台風がきたらどんなリスクがあるか
- 今家庭内の誰かが新型コロナに感染したらどんなリスクがあるか…
災害とシーンを細かく分けて、できる限り具体的にイメージして起こり得るリスクを書き出してみましょう。
ここをいかに具体的にするかで災害対策の8割は終わると言っても過言ではないかもしれません。
そのリスクが起こらないようにするためにどうすればいいか考える
例えば、リビングにいるとき地震が起きたらどんなリスクがあるかを考えて
「あの食器棚が倒れてきて怪我をしそう」
ということがわかれば、まずは「食器棚が倒れてこないようにする」という対策を取ります。
人によっては転倒防止のストッパーで対策するかもしれませんし、食器棚自体をなくしてしまうかもしれません。食器棚の配置を変えたり、くつろぐスペースを変えるという手もあるかもしれません。
人それぞれで日常生活で満足できる感覚も違うので、その人ならではの災害対策の違いはこういうところで出てくるかもしれませんね。
そのリスクが起こってしまったときにはどうすればいいか考える
対策していたとしても、食器棚をなくさない限り、想定外の事態により食器棚が倒れてきてしまうかもしれません。その場合にどう対応するかも考えておきます。
座っているのがダイニングセットのイスなのであれば、テーブルの下に隠れるという手もあるかもしれません。もしくは、リビングの他の位置に移動した方が食器棚が転倒してきても怪我をするリスクがなくせるかもしれません。
でも、食器棚が倒れてきたら、ガラスや食器が割れて床に破片が飛び散ってしまうかも。
そうしたら、飛び散った破片に当たって怪我をするかもしれませんし、何かの陰に隠れた方がいいかもしれませんし、隠れられる場所がなければ他の方法を考える必要があります。もしかしたら、食器を全部割れない材質のものにするという方法も考えられるかも…。
また、揺れが収まった後在宅避難を考えるのであれば、すぐ片づけられるようにほうきやちりとりも用意しておいた方がいいかもしれません。やっぱりよく言われているように、破片が足に刺さらないよう、すぐ手が届くところに靴や厚手のスリッパを置いておいた方がいいということもあるかも。
「地震の揺れで家具が転倒するリスク」を一つとっても、想像してみると具体的なリスクがどんどん出てきますし、考えられる対策もいろんな方法があります。
大きなリスクを伴うものから考えて対策していく
やってみるとわかるのが、災害対策は一朝一夕では成り立たないということ。
まずは、【長い時間過ごす場所×危険度が高く、起こる可能性の高いリスク】から考えていき、日々の中で時間を見つけて一つずつ対策を強化していくことが大切です。
回数を重ねていくと、対策が被るものもあったりして、だんだんと考える時間も短縮されていくと思います。
日常から災害対策の考え方をクセづけて、より確かな備えとしていきましょう!ご自宅の対策に関しては、ぜひご家族で話し合ってみてください!
私の防災の先生が書いた『都市型災害を生き延びるサバイバルプラン』でも考え方が詳しくまとめられているのでこちらを読むのもおすすめ。
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