
「体温を守る備えが大切」ということは度々お伝えしてきたのですが、今度は具体的にどんなアイテムがあるのかをご紹介していこうと思います。
まずはアルミシートと寝袋編です。
それがあるだけでとりあえず全身を包むことができ、安心感がありますよね。
一つは防災リュックの中に入れておきたい備えですが、何を選べばいいのか、どう選べばいいのか、どうやって調べればいいのか、なかなかわからないのではないかと思います。
この記事で、ちょっとでもアルミシートや寝袋を選ぶときの参考になればいいなぁと思います。
今回ご紹介するアルミシートや寝袋たち
写真で我が家にあるアルミシートや寝袋たちを並べてみました(大きさがわかりやすいようになまえペンを左下に添えておきました)。

以下、写真に振った番号と合わせてご参照ください(商品リンクがあるものは貼っておきました)。
- 100均のアルミシート
- 金銀リバーシブルのアルミシート(ハイマウントのサバイバルシートG/S
)
- 寝袋タイプのアルミシート(SOLのエマージェンシーヴィヴィ)
- 裏がアルミのシュラフカバー(SurvivorⅡのエスケープビヴィ)
- 薄いオールシーズン用ダウンシュラフ(何年も前のL-Breath製)
- 化繊の冬用寝袋(モンベルのファミリーバッグ#1)
- 化繊の冬用寝袋(モンベルのバロウバッグ#2)
これだけでは、たくさん種類があってどれを選んだらいいのかわかりませんよね。
以下に、それぞれの特徴や「私はこんなときに使ってます」みたいな情報をまとめておくので参考になれば幸いです。
1.100均のアルミシート
100均のアルミシートはすぐに簡単に手に入るのでまず入手してほしいアイテムです。
まずは備える。そして後からこだわる。これでいきましょう。
110円で手に入るものは長方形シートタイプとポンチョタイプ。ダイソーさんでは330円しますが寝袋タイプのものも発売されて感動しました。
アルミシートはブランケットのように座った状態で背中から身体全体を包むように使うのですが、ポンチョタイプや寝袋タイプであればスキマがなく冷気が入らないようにしやすいのでおすすめではあります。
ただ、長方形シートのタイプより若干かさばるので、防災リュックに入れておくならポンチョタイプや寝袋タイプだけど、普段の持ち歩き用に買うならコンパクトになる方が良いという方もいると思うのでそのあたりはご自分の好みでお選びください。
以下に特徴をまとめてみました(個人的な感想強め)。
- 長方形シートタイプ:コンパクトになる。レジャーシート代わりにも被って傘代わりにも目隠しカーテン代わりにもできる。シンプルなので応用力がある。ただし本来の使い方をしたときにスキマ風が入りやすい。
- ポンチョタイプ:ちょっとかさばる。普段のレインコート代わりになる。非常時には着替えやトイレなどのときの目隠しになるのがとても便利。
- 寝袋タイプ:結構かさばる。けど本来の使い方をしたときにスキマ風が入らないので上記2つよりも保温効果が高い。
ちなみに、私は100均アルミシートをレジャーシート代わりにしたり、車中泊のときのカーテン代わりにしたり、車のサンシェードも100均アルミシートで自作しました。安くてコンパクトになってそれなりに丈夫で熱を反射させる機能があるので、これはこれで使い勝手がいいなと思っています。

100均のものでも十分保温効果はあると思いますが、より熱反射率が良いとか保温効果が高いとか透湿効果が高い(内側に結露ができにくい)とか、あとはシャカシャカうるさくないとか、そういうのを求めるのであれば以下に紹介するものが候補に挙がってくるような感じです。
2.金銀リバーシブルのアルミシート

金銀リバーシブルのアルミシートの特徴は、金銀リバーシブルなことくらいです(笑)。
アルミシートは銀面を内側にして包まると自分の体から出る熱を反射して外に逃がさず保温するというアイテムなのですが、金面は熱を吸収してくれるそうで、暑いときに金面を内側にして包まるとちょっと涼しくなれるという機能があるのです。
有名な登山家の方が記事で紹介していたので、100均のアルミシートからまずグレードアップするならこんなアイテムもおすすめです。
トップの比較写真だと畳み方が違うのでわかりにくいですが、サイズ感は100均のアルミシートと同じなので、私はこの金銀リバーシブルのアルミシートを普段の持ち歩き用にしています。
アルミシートの最高峰がほしい!という方にはSOLのエマージェンシーブランケットがおすすめです(私は同じブランドの後述する寝袋タイプのものがあるのでこちらは選択肢に入らず持っていません)。
金銀のリバーシブルじゃないけど熱反射率が高くシャカシャカ音も静か、丈夫で、外側がオレンジ色で目立つのでどこかで孤立してしまったときにも外から発見しやすくいメリットがあります。2人で包まれる大きめタイプがあるのも特徴かも。
3.寝袋タイプのアルミシート

寝袋タイプのアルミシートはなんといっても包まったときにスキマから冷気が入ってこないのがよい点です。
私が持っているエマージェンシーシートの老舗(?)SOLのものは
- 銀面の熱反射率が高いとされている
- カサカサ音が少ない
- 外側がオレンジ色で目立ちやすい(シグナリングの役割を果たす)
- ある程度丈夫
というのがポイントです。
欠点は、通気性がなさすぎて使う環境によって時間が経つと内側が結露してビシャビシャになるところです(だから保温効果が高いのですが)。
私は冬に電車で都内などへ遠出するときにはこれをカバンに入れていくことが多いです。いざというとき、最低でもこれに包まって体温だけ守れるように。
なんとなくお守りのような安心感があります。
4.裏がアルミのシュラフカバー

次にご紹介するのは裏がアルミになっているシュラフカバー。この写真で右から2番目の緑のものです。
シュラフカバーは寝袋の外側に被せて保温性を高めたりするものですが気温によってはこれ1枚で寝ることもあります。
上記3のアルミシート寝袋よりも透湿性(湿気を逃す機能のこと)があるので、保温力はアルミシートと同様だけど内側が結露しにくいというのがポイントです。
ただ、環境によっては普通に結露します。まあしょうがないかな程度なので許容範囲という感じです。
これだけでも結構あたたかいので服装次第で長い季節対応できますし、次に紹介する3シーズンシュラフに被せて使えばペラペラの綿パジャマでも夜間10℃前後まで冷える時期でも快適に寝られました。
そしてこのシュラフカバー、アルミシート寝袋よりは結構かさばりますが(上写真の左から2番目のオレンジ色のものとの比較参照)、めちゃくちゃ軽いのです。持ってみるとオレンジのと同じくらいの重さにすら感じます(公称は180g)。
私はこのシュラフカバーを年中防災リュック(兼アウトドア用リュック)に入れています。季節によって次に紹介する3シーズンシュラフを入れるような感じです。
キャンプでも夜に「寒い」と思ったらこれを寝袋の上に被せています。
実はエマージェンシーシート界の王者SOLにも同様の商品があるのですが、私が持っているものの方がちょっとお手頃価格です(笑) このシュラフカバーはお気に入りすぎて家族全員同じものを持ってます。(夫だけなぜかSOL)
5.オールシーズン用ダウンシュラフ
私が使っている3シーズン用ダウンシュラフはもう何年も前に買ったものなのでだいぶぺったんこなのですが、それでもまだ使えるので使っています。
ダウンシュラフは圧縮しやすくコンパクトになるけどあたたかいので、リュック一つでキャンプをしたりする方によく選ばれている印象です。羽毛布団の寝袋版みたいな感じです。
ただ、家で洗濯できなかったり濡れると使えなかったりするので注意が必要です。
コンパクトになると言ってもやっぱりそれなりに大きいので、これは前述したように冬期限定で防災リュックに入れています。
さすがに今持っているものは古すぎるので買い替えたいなぁと思っていて、目をつけているのはNaturehikeのオールシーズンシュラフです。
6&7.化繊の冬用寝袋

6と7は一緒に紹介しちゃいます。
どちらも化繊の冬用寝袋で、違うのは形と中に入っている素材の違いでしょうか。
写真左の「ファミリーバッグ」は封筒型といって、長方形の形になります。寝袋の中が窮屈じゃないのが良いところですが、頭を出す部分も広くなるのでその分冷気が入ってきたり熱が逃げやすくなるのがデメリットです。(その分封筒型の寝袋の方が安いことが多いです。)
写真右の「バロウバッグ」はマミー型という形になっていて、身体にピッタリ頭までスッポリ入って顔だけ出すような形になります(ツタンカーメンみたいなイメージ)。寝袋の中はちょっと窮屈ですが、こちらの方があたたかくより低気温にも対応できるつくりになっています。
化繊の寝袋は何が良いかというと、ダウンよりかさばりますが、濡れても使える、家で洗える、ダウンより安いといったところです。
我が家は冬キャンプで使うのですが、車移動であればかさばるのはそこまで気になりませんし、なにより取り扱いがダウンより気楽なのでズボラな我が家に合っています(笑)
写真左のオレンジの方は、私と娘用に連結して使えたりするように2つ持っています。
「ファミリーバッグ」というネーミングだけあって、1人1つずつでも使えるけど、2つ連結して広い寝袋状にして家族で一緒に寝袋に入れるようにもできるのです。
右のバロウバッグよりあたたかさは落ちるのですが、娘と2人で包まる予定なら体温分があるからいいか(笑)という考えです。
娘が小学生になった今では別々に使っていますが、これ1つであたたかさが足りなければ前述の3シーズンシュラフを中に入れたり裏がアルミのシュラフカバーを被せたりして使っていて今のところ十分です。(娘はこのファミリーバッグ+薄いフリース毛布だけで真冬でもちょうどいい模様…子どもすごい)
冬用寝袋はダウンでも化繊でもかなりかさばります。
そのため、防災リュックに入れる備えとしては個々で意見が分かれるところだと思います。(リアルなところとしてはリュックとは別にして抱えて避難所に行くのかなぁ…。)
車載の備えとしてはスペースに余裕がある方であれば安心だし良いのでは!
冬用寝袋はたくさんの商品ラインナップがありますが、地域によってはあたたかすぎて高価なものもあるので、防災用であれば商品説明に書いてある「快適温度」というところを見て、地元の冬の気温と照らし合わせて価格的に納得できるものを選べば十分だと思います。
(これはちょっと幅が広すぎるので商品紹介はナシで。「冬用寝袋」で検索してください!)
※ちなみに我が家では娘の成長につれて家で使う冬用掛け布団がもう一つ欲しいと思っていたのですが、この寝袋でいいやん、とファミリーバッグ(オレンジの方)を娘の冬用掛け布団として使っています。広げれば普通の布団みたいに四角い形になるのも封筒型寝袋の良いところです^^
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ということで、体温を守るためのアルミシートと寝袋の備えについてまとめてみました!
これに加えて、地面からの冷気を遮断するためのマットがあるとより快適だったり、衣服を工夫したり、体温を守るための備えの選択肢はたくさんあります。
色んなものがあって迷ってしまうところですが、みなさんそれぞれが自分に合った選択ができるように、ちょっとずつですが情報をまとめていけたらと思います。